大雪、台風等による遅延が規制適用除外に 改善基準告示の改正⑥
先々月、厚生労働省の労働政策審議会トラック作業部会において
改善基準告示の改正案がまとまりました。
今後、2022年12月頃に改正、2024年4月から施行予定です。
事故、故障、災害等、通常予期し得ない事象に遭遇し、
一定の遅延が生じた場合には、
客観的な記録(チャート紙やデジタコなど)が認められる場合に限り、
1日の拘束時間、運転時間、連続運転時間の規制の適用について、
その対応に要した時間を除くことができるようになります。
通常予期し得ない事象例とは下記になります。
ア 運転中に乗務している車両が予期せず故障した場合
イ 運転中に予期せず乗船予定のフェリーが欠航した場合
ウ 運転中に災害や事故の発生に伴い、道路が封鎖された場合、 道路が渋滞した場合
エ 異常気象(警報発表時)に遭遇し、運転中に正常な運行が困難となった場合
ただし、勤務終了後は、通常どおりの休息期間を与えなければいけません。
これまでも台風によるフェリー欠航や、大雪による日勝峠の通行止めなど
担当者レベルで規制の適用除外は事実上ありましたが、
今回、新たに明記されることによって、
運送会社は安心して突発的な状況に対応できるようになります。
トラック運送業特化社労士 名古屋 清隆[北海道(札幌市)を中心に活動]